新入社員研修を終えて感じたこと

4月に実施した新入社員研修が、今年も無事に終了しました。
毎年、研修を終えるたびに思うのは、「社会に出たばかりの新入社員」に本当に必要なのは、知識やマナーの暗記だけじゃない、ということです。
マニュアルでは対応できない現場で求められる力
実際の現場では、マニュアル通りにいかないことばかり。
そんなとき、自分で考えて動けること。それが新社会人にとって何よりの力であり、これからの土台になる自信にもつながります。
“正解”を教える研修の落とし穴
最近の新入社員研修は、挨拶の角度や敬語の使い方など、いわゆる“正解”を教えるスタイルが主流です。
でも、それだけだと、相手の心に届かないまま、ただ動作をなぞる「ロボット社員」を育ててしまうことにもなりかねません。
挨拶や言葉遣いの“本質”に向き合う
たとえば、挨拶。
30度や45度のお辞儀を正確に覚えることより、「そもそも、挨拶ってなぜするの?」という問いの方が、よっぽど大事だと私たちは考えています。
言葉遣いもそうです。敬語を覚えるのは簡単ですが、「なぜ丁寧に話すのか?」「どんな言葉なら、相手が心地よく受け取ってくれるのか?」
そういう問いを持つことが、コミュニケーションの本質を育てていくと思うのです。
私たちの研修は「問い」を渡すスタイル
だから私たちの研修では、「考えること」をとても大切にしています。
正解を教えるのではなく、問いを渡す。
その問いに向き合いながら、自分なりの答えを見つけていくことで、ただの「知識」ではなく、使える「力」が育つと信じています。
実践を通して「考える力」を育む
実際に、過去に参加してくれた新入社員の中には、現場に出てからも「こうしてみたけれど、どうだったんでしょう?」と、自ら振り返る力を持って動いてくれる人がたくさんいます。
そんな時、私たちは「よし、PDCAが回りはじめたね」と、心の中でガッツポーズをしてしまいます。
フォローアップ研修で思考のサイクルを止めない
もちろん、現場に出てから迷うこともあるでしょう。だからこそ、私たちはフォローアップ研修も大切にしています。
迷ったことを持ち寄って、「じゃあ次はどうする?」を一緒に考える。
そうやって、思考のサイクルを止めずに回していけるのが、本当の意味での“成長支援”だと思っています。
主体的に動ける人材=“人財”を育てるために
社会に出たばかりの新入社員が、自信を持って歩き出せるように。
私たちはこれからも、“あたたかく、そして本質的な”新入社員研修を通して、考える力と主体性を育てていきます。
そして何より大切にしているのは、「会社にとって都合のいい人材」ではなく、「自分で考え、自分の足で未来を切り拓いていける“人財”」を育てるということです。
マニュアルに頼らず、自ら問い、動き、仲間とともに学び合える。そんな人たちが増えることが、結果として組織全体の活性化にもつながっていくと、私たちは信じています。