私たち講師が長年学習している心理学「交流分析」。
私も学び続けて十数年・・・
昨日は、交流分析士が集まってのブラッシュアップ講座を
ZOOMで実施。
本職は皆さまざま、医師、心理カウンセラー、企業の人事部、教師、元教師、
そして私たちのようなセミナー講師などなど・・・
以前は会場で直接交流しながらの講座でしたが、このご時世です。
ZOOM開催が続いています。
ZOOMで講座を始めた頃は、まだ皆ZOOMの使い方に慣れず、
マイクONで口々に話し出すので、収拾がつかない〜
ということもありましたが、
今や皆、状況に合わせてマイクやカメラ、チャット、共有画面を使いこなし、
スムーズに講座は展開していきました。
(コロナがもたらした影響はいろんなところで感じますね〜)
さて、今回のテーマは「交流分析」の理論をわかりやすく伝えるために
日常のシーンをあげ、
その場面の心理をチームに分かれてで分析してみようというもの。
私のチームで分析に使ったシーンはこんな↓もの。
あるカフェでの出来事。
ある男性客が咳き込んでいました。
それを見た女性客がレジにいる女子大生アルバイトに向かって
女性:「あんなに咳き込んでる人、入店させていいんですか!」
( と、強い口調で言い寄る )
アルバイト:「はぁ・・・でも、体温チェックもしていますし・・・」
( お客様の剣幕に怖がりながら応える )
女性:「注意するなり、出ていってもらうなり、なんとかして!」
( と、アルバイトを睨みつけながら席に戻る )
このやりとりを分析します。
【分析中・・・】
女性客は「P」の心から相手の「C」に向けて話していますね。
アルバイトは「C」の心から相手の「P」に反応を返していますね。
クレーム対応でよく見られる相補交流ですね・・・
などど、分析します。
専門用語の意味を説明すると、このブログでは書ききれませんので割愛。
では、このアルバイト店員が
このやりとりを違うものに変えるにはどう応えましょうか?
例えばこんな↓感じはいかがでしょう?
女性:「あんなに咳き込んでる人、入店させていいんですか!」
( と、強い口調で言い寄る )
アルバイト:「確かに咳されていますね。気になりますね。」
( お客様の気持ちを汲み取って応える=「A」の心を働かせる )
女性:「注意するなり、出ていってもらうなり、なんとかして!」
( 汲み取ってもらったことで少し落ち着いたか? )
アルバイト:「私、お水を持って様子を見にいってみますね」
( 自分の「A」の心から相手の「A」に刺激を返す )
女性:「お願いしますね」
( 「A」への刺激を受けて自分の「A」を働かせ始めたか? )
現場でのクレーム応対はこんなに簡単にはいかないかもしれません。
しかし、心を分析することで応対の仕方に工夫する方法が
見つかりやすくなります。
ここで使った専門用語。
『P』とはParentの頭文字。親の心。
『C』とはChildの頭文字。子どもの心。
『A』とはAdultの頭文字。成人の心。
交流分析では思考・感情・行動のもとになっている人の心の構造を
このP、A、Cの3つの自我状態から成り立っていると考えられています。
Aの成人の心を働かせて、自分の思考・感情・行動を
コントロールして3つの心をうまく使うことで
コミュニケーションを考えていく心理学です。
【 吉田 】
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